ゴールドシップ、内田騎手が騎乗して優勝した2012年の有馬記念を振り返ってみる

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ゴールドシップは今でこそ、スタートを手こずり、気を損ねたらなかなか動かない”ズブい馬”というイメージがあるが、2012年はまだそんなイメージはあまりない馬であった。当時、ルーラーシップという馬がおり、この年の有馬記念でもゴールドシップ以上の大出遅れで中山競馬場をどよめかせており、こちらの馬の方がむしろズブさでは目立っていた。

2012年のゴールドシップは道悪だった皐月賞を快勝、ダービーこそ差し損ねたものの、菊花賞をあっさり勝ち、ジャパンカップをパスして有馬記念に臨んだ。このローテーションは3歳馬にとって無理がなく、それでいてスタミナを要する有馬記念において菊花賞馬は相性のいいレースであった。こうしたこともゴールドシップには追い風となったのではなかろうか。

また、この年はジャパンカップが空前の盛り上がりを見せ、死闘を繰り広げたジェンティルドンナとオルフェーヴルの両馬が有馬記念を回避したこともゴールドシップには好都合でった。2013年の有馬記念をオルフェーヴルが、そして2014年ではジェンティルドンナが制し、どちらの年でもゴールドシップは3着という成績だったのがそれを物語っている。

一方、この時のレースでは前の馬が総崩れ状態だったのも追い風となっており、上がり3ハロンの1?3位が1?3着で、大出遅れでかなりのロスを強いられたルーラーシップですら3着に飛び込むことができた。
レース展開が向いたこと、メンバーが若干手薄であったこと、ローテーションが良かったことなど、これらの要因によってゴールドシップが2012年の有馬記念を制したと言えるだろう。ゴール板を駆け抜けた時、ゴールドシップの首筋をポンポンと叩いて小さくガッツポーズをした内田騎手が今でも印象に残っている。

そんな内田騎手と2年ぶりにコンビが復活する。今年の有馬記念はゴールドシップにとってラストランとなるが、有馬記念優勝コンビが再び優勝し、輝かしい引退式快勝する、なんてドラマがあってもいいかもしれない。

ゴールドシップ,有馬記念

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