対象的な2頭による対決
グラスワンダーとスペシャルウィークは同世代でありながら、その歩みはまるで違います。
グラスワンダーは朝日杯3歳ステークスを勝利したものの、ケガに泣かされクラシック戦線全てを棒に振りました。一方、スペシャルウィークは日本ダービーを制覇し、武豊にダービージョッキーとしての称号を与えることになります。グラスワンダーは有馬記念こそ勝ち、意地を見せつけましたが、スペシャルウィークの陰にどうしても隠れてしまっていました。同じような距離でG1を勝っているのに、なかなか直接対決の舞台が巡ってきませんでしたが、初めての直接対決は宝塚記念、グラスワンダーが4コーナーで抜け出し、完勝。以後、また直接対決の舞台は巡ってこず、スペシャルウィークが天皇賞とジャパンカップを制し、古馬三冠を賭け、このレースが引退レースとなった99年の有馬記念を迎えます。
この年はG1で2着4回のステイゴールド、クラシック戦線で第一線にいたテイエムオペラオー、ナリタトップロード、そして古馬戦線で活躍していたツルマルツヨシにメジロブライトなど豪華メンバーがズラリと揃いました。
レースはゴーイングスズカが逃げ、ナリタトップロードが追いかける展開で、グラスワンダーとスペシャルウィークが後方に控える形となり、前の馬が手ごたえが怪しくなると両馬は進出を開始し、ポジションを一気に上げて直線に向かいます。前目にいたテイエムオペラオー、ツルマルツヨシが内にいるところをグラスワンダーがわずかに交わし、大外からスペシャルウィークが追い込みをかけ、マッチレースとなり、鼻づらを合わせたところがゴール板でした。武豊はガッツポーズをして引き上げてきましたが、無情にもわずか8センチ、グラスワンダーが先に出ていました。直接対決はグラスワンダーの2戦2勝で幕を閉じました。
あれから15年以上もたつ現在でもこの2頭による戦いは度々取り上げられます。この日の激闘は、スペシャルウィークの白井寿昭調教師が「勝ちに等しい2着じゃないですか。負けたけど、名勝負だったと思います」とコメントした通り、「勝ち負けを超えた名勝負」として有馬記念の歴史に深く刻まれている。
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